アイスラテとは?氷を使わない作り方と、薄まらない一杯のコツ

アイスラテとは?氷を使わない作り方と、薄まらない一杯のコツ

アイスラテとは、エスプレッソを冷たいミルクで割った飲み物です。夏のカフェの定番ですが、家でも簡単に作れます。ただ、この記事の作り方は、見慣れたレシピと一つだけ違います。ラテに、氷を使いません。

アイスラテの最後の一口が、最初の一口より薄かった——覚えのある方は多いと思います。原因は、グラスの中で溶けていく氷です。氷を抜けばその問題ごと消えて、最後まで味の輪郭が残る一杯になります。氷がないのに、どうやって冷たいラテを作るのか。その理由と手順から、話を始めます。

アイスラテとは何か——アイスカフェオレと違うのか

ラテとカフェオレの違いは、ベースのコーヒーにあります。ラテはエスプレッソがベース、カフェオレはドリップコーヒーがベース。つまりアイスラテは「とても濃いコーヒーを、たっぷりの冷たいミルクで割る」飲み物です。

エスプレッソは、小さなカップ一杯に旨味も苦味も凝縮した、濃い抽出液です。この濃さがあるから、5倍、6倍とミルクを注いでも、コーヒーの味は消えません。一方のドリップコーヒーは最初から薄めなので、ミルクと合わせる量も自然と控えめになります。

濃度こそが、ラテとオレの境目です。ここを覚えておくと、次の話が腑に落ちます。

なぜ氷を入れないのか——薄まる一杯の正体

一般的なアイスラテのレシピは、グラスに氷をたっぷり入れるところから始まります。カフェでもそうです。あれは提供する側の理にかなった方法で、注文を受けてから素早く冷やし、冷たいまま手渡すための工夫です。氷入りは、間違いではありません。

ただ、家で自分のために作る一杯なら、別の解があります。

私が氷を入れない理由は単純で、冷やしたエスプレッソを使うなら、氷の仕事がもう残っていないからです。それどころか、氷は溶けながら水を足し続けます。せっかく整えた配合が、飲んでいる間に崩れていく。みるみるうちに薄まって、せっかくのラテがオレになる——前の章の境目を思い出してください。濃度がラテの命なら、氷はそれを静かに奪っていく存在です。

もう一つ、見落とされがちな理由があります。冷凍室で作った氷は、凍っていく過程で冷凍室の匂いをよく吸っています。嘘だと思ったら、ひとつ、キャンディのように舐めてみてください。あの匂いが、そのまま一杯に溶け出します。

だから、冷やすことを氷に任せない。材料を先に冷やしておく。それだけで、最初の一口と同じ味が、最後の一口まで続きます。

氷を使わないアイスラテの作り方

材料は、冷たいエスプレッソと、冷蔵庫のミルク。道具はグラス一つです。

私の朝の作り方を、そのまま書きます。グラスにまずエスプレッソを15〜25ml。甘くしたい日は、ここでガムシロップを。そこへ、エスプレッソの5〜6倍の冷たいミルクを注ぎます。手順はこれで終わりです。混ぜる工程はありません。ミルクを注ぐ勢いで、グラスの中で一気に混ざるからです。

マドラーを使わないのは、こだわりではなく実利です。混ぜる手間がひとつ消えて、洗い物もひとつ減る。冷蔵庫から出して、注いで、飲む。朝食の支度の合間に、すっと一杯が食卓に載ります。家のアイスラテに私が求めるのは、美味しさと、この身軽さです。この気軽な一杯が、朝食を格別のものにしてくれます。

エスプレッソをどう冷やしておくかは、いくつか道があります。マシンをお持ちなら、前の晩に抽出して冷蔵庫へ。マシンがなければ、モカポットで濃く淹れて冷やしておく。あるいは、私たち Espresso Refill の生エスプレッソのように抽出済みで冷蔵保存するものなら、瓶から注ぐだけです。どの道でも、氷なしの一杯は成立します。

ちなみに、順序を逆にして、ミルクを先に入れてからエスプレッソを静かに注ぐと、比重の差で白と黒の二層になります。誰かに出す日、目でも楽しみたい日は、こちらが正解です。私自身は、二層にして誰かに見せたいという気持ちはあまりなくて、朝は迷わずエスプレッソが先。順序は、その日の目的で選べばいいと思います。

牛乳は何を選べばいいのか——特別なものは要らない

結論から言うと、そのまま飲むにしても、ラテにするにしても、牛乳は何か特別なものを選ぶ必要はありません。毎日飲んでいる、いつもの牛乳でいい。「おいしい牛乳」やメグミルクのような、スーパーでいつでも手に入る毎日飲むタイプは、あっさりしていてコーヒーの風味を覆いません。アイスラテには、それがいちばん合います。

逆に、旅先で出会うようなご当地の濃厚な牛乳は、エスプレッソを加えなくても味が完成しています。その味が主役になるぶん、ラテにするとコーヒーと主役を取り合ってしまう。ああいう牛乳は、そのまま飲むのがいちばん美味しいと思います。

牛乳でお腹がゴロゴロする方なら、豆乳やオーツミルクで作る道もあります。ミルクと体の相性については、コーヒーに合う植物性ミルクの選び方で詳しく書きました。

どのエスプレッソで作るのか——浅煎りとガムシロという答え

コーヒー側の話もしておきます。私がいちばん好きなアイスラテは、浅煎りのフルーティーなエスプレッソに、ガムシロップを少し加えたものです。

意外に聞こえるかもしれません。果実の香りを楽しむコーヒーに、ガムシロ? でも、これは甘くするためというより、味の輪郭を引くための一滴です。ガムシロップが入ると、フレーバーが不思議とはっきりします。苦味も酸味も、隠れるのではなく、むしろ引き立つ。フランス料理の塩や、日本料理の醤油と同じ仕事だと思ってもらうのが、いちばん近いはずです。

ひとつ添えると、こんなに勧めておきながら、私自身はいま、ガムシロップを控えています。味の細部を確かめる仕事柄、舌の感度を守るための、いわば職業上の節制です。皆さんは、どうぞ気兼ねなく。

4つのラベルなら

私たちの4つのラベルで言えば、ミルクとの相性を看板にしている Green はもちろん、Red や Yellow も同じくらいおすすめです。果実の酸が明るいロットが多く、ガムシロップとの相乗でフレーバーが前に出ます。そして夜のアイスラテなら、カフェインレスの Blue 一択です。16時以降のコーヒーとの付き合い方は、カフェインレスコーヒーの記事で詳しく書いています。

アイスエスプレッソという飲み方——ストレートなら、氷もあり

ラテにせず、冷たいエスプレッソをそのまま飲む。アイスエスプレッソという楽しみ方もあります。

ストレートで飲むなら、砂糖を入れるべきだと私は思っています。イタリアでエスプレッソ文化が育ってきた頃からの飲み方で、砂糖はエスプレッソの強烈な味覚の輪郭を和らげ、心地よく飲み干せる一杯に仕上げてくれます。

面白いのは、甘味の仕事がラテと逆になることです。ラテのガムシロップは、ミルクでまろやかになった味の輪郭を、くっきり引き立てるために入れる。ストレートの砂糖は、剥き出しの輪郭を和らげるために入れる。同じ甘味が、文脈によって正反対の仕事をします。

そして、氷。ここでは、否定しません。ウイスキーのオンザロックのように、氷が溶けて濃度が少しずつ変わっていくのを楽しむ——ストレートなら、その飲み方が成立します。ラテは配合が完成した飲み物だから、薄まりは崩れです。ストレートは濃度のグラデーションそのものを味わえるから、薄まりは変化です。同じ氷が、ラテでは輪郭を崩し、ストレートでは時間の演出になります。

シェーカーをお持ちなら、エスプレッソと砂糖と氷を一緒に振る「シェケラート」という手もあります。この章の材料そのままで作れる、イタリアの冷たい一杯です。

輪郭は、自分で決める

ラテには、氷を入れない。ストレートなら、氷が溶けるのを楽しむ。矛盾しているようで、どちらも同じことを言っています。一杯の味の輪郭を、成り行きに任せず自分で決める——それだけの話です。

夏の朝、冷蔵庫からエスプレッソとミルクを出して、グラスの中で勢いよく合わせる。注ぎ終わる頃には、最後の一口まで薄まらないアイスラテが手元にあります。私は今日も、氷を入れずに注ぎます。

よくあるご質問

Q. アイスラテは英語で何と言いますか?

iced latte(アイスド・ラテ)です。

Q. アイスラテのカロリーはどれくらいですか?

大部分はミルクの種類と量で決まります。エスプレッソ自体はごく低カロリーです。牛乳か低脂肪乳か植物性ミルクか、ガムシロップを入れるかで変わるので、正確には使う製品の栄養成分表示をご確認ください。

Q. アイスラテに氷を使ってもいいですか?

構いません。急いで冷たい一杯が欲しい日には、氷は正解の一つです。使うなら、コンビニのカチ割り氷がおすすめです。溶けにくく、家の冷凍室の匂いもありません。ただ、最後まで薄まらない一杯という意味では、材料を冷やしておく氷なしがいちばんだと思います。

Q. エスプレッソマシンがなくても作れますか?

エスプレッソそのものの濃さは、マシンなしでは再現できません。ただ、いちばん近づける方法ならあります。モカポットです。モカポットで淹れた濃いコーヒーを冷やしておき、氷を入れずに冷たい牛乳で割る——この記事の作り方が、そのまま使えます。淹れ方はモカポットの使い方と淹れ方で詳しく書きました。抽出済みの生エスプレッソなら、瓶から注ぐだけです。

氷なしのアイスラテを注ぐだけで試せる生エスプレッソは、商品一覧からご覧いただけます。

アイスラテに合うラベル

グリーンラベル 100ml グリーンラベル 100mlコーヒーらしさの王道。グアテマラ・ホンジュラス・エルサルバドルなど、中米の産地から選んだ、チョコのような深いコクと甘み。ミルクとも好相性。¥1,620 税込・受注生産

ミルクとの相性を看板にする Green ラベルが王道。Red と Yellow も果実の酸が明るく、ガムシロップと合わせると輪郭が出ます。夜のアイスラテなら Blue を。すべての商品を見る

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